令和3年9月後半の法語
9月も彼岸前となりました。
新米の収穫を終えたご門徒さまが、早速、ご本堂にお仏飯米として運んでくださ
いました。
「我が先」というご時世に、こんな有難い方がおられるのを見るとき、同心円状
にその姿、考えが、広がってくれたらと思うことです。
お下がりを手を合わせつつ、有難くいただきます。
今月後半の法語は、
「秋彼岸 露の身の のがれるすべなき 老病死」
としました。
「露」の言葉は、
白骨のご文章に出てくる「もとのしずく,すえの露よりもしげし」。
さらに、豊臣秀吉の辞世の句「露と落ち露と消えにしわが身かな」を思い出しま
した。
私自身が病気をし、補聴器をつけ、四つ葉マークをつけ、とぼとぼと歩き,老若
男女のご門徒の葬儀に出遇うたびに、「露」の深い意味を味わう今日この頃で
す。
秋彼岸を通して、仏前に手を合わせ、あらためて我が身を考えてみたいもので
す。