令和4年5月前半の法語
緑の5月になりました。
世はゴールデンウィークと明るい活動的な日々でありますのに、何かしら今一つそんな気になれませんが、
どうしてでしょう。
私だけでしょうか。
農家の方がたは、田圃に畑に、忙しくなってきました。
足腰が痛くなって、と言いながら、秋の実りを楽しみに一生懸命働いておられるのを見ると、
あなたはどうなの、と問われているようです。
今月前半の法語は、
「いただきます」と手を合わせるのは 生命(いのち)受け渡しの儀式である
としました。
「多くのいのちと 皆さまのお蔭により この御馳走をめぐまれました 深くご恩を喜び
ありがたくいただきます」。
わが家が朝、昼、晩の食事の前に、全員で言って食する姿です。
悲しいことだが、私達は命あるものを、殺して食べることでしか生きていけない。
牛も豚も魚も野菜も果物も穀物も、口に入る前まで生きていた。
せめて食べる前には、「いただきます」と手を合わす。
目の前の食べ物に向かって。
私が生きるために申し訳なくも、お命いただきます。
先日食堂で、幼稚園児らしき子供に「お父さん!いただきますは?」と若いお父さんがたしなめられている光景を
目にしました。
おじいさん、おばあさんの躾かなと思いました。
「子供の日」も近いことです。
大切な姿を、伝えていきたいものです。