2023(令和5)年11月前半の法語
11月に入りました。
今年のカレンダーも、残り2枚になりました。
山々は紅葉してきましたが、境内は掃いても掃いても落ち葉だらけで、ヤレヤレです。
私は、落ち葉が散らかっている光景も、良いもんだと思うのですが、
寺族(寺に住まいさせて頂いている住職の家族)は、「人が来られたら恥ずかしいよ」と愚痴をこぼしています。
夜は月夜の明るいこと。
何もかも見透かされたような思いにふけるのは、私だけでしょうか。
風呂上がりに虫の声を聞きながら月を眺めるのも、風情があるように思います。
今月の法語は、
「水はつかめません すくうのです 心はつかめません 汲みとるのです」
としました。
現代はあたかも水をつかみ取り、自由に繰れるように錯覚してきたのではないか。
水は自然からの頂き物、未来への借り物では?
人の気持ちはなかなかつかめないが、
何が相手の気持ちか、汲み取る姿勢があってこそ、本当に寄り添う姿があるのでは?
自己主張が尊ばれる社会に、相手の、他人の心持ちを汲み取る感性を磨きたいものです。
私を含め現代社会は、五感(物事を感ずる心)が弱くなってきているのではないでしょうか。
追伸: 10月後半の法語は、門前の掲示板にだけ書いて、HPへのコメントを忘れていました。
10月後半の法語
「人は体の鍛錬には 注意するが 心の鍛錬は 怠りやすい」
としていました。
申し訳ありません。